更生保護を支える人たち

更生保護を支える人たち

わたしたち保護司のほかに、更生保護を支えるたくさんの人たちがいます。

保護観察官

保護観察官は、地方更生保護委員会や保護観察所に勤務し、心理学や教育学、福祉、社会学といった専門的な知識に基づきながら、犯罪をした人や非行のある少年の再犯・再非行を防ぎ改善更生を図るための社会内処遇に従事する国家公務員です。わたしたち保護司は、この保護観察官と協働して、保護観察等の実施にあたっています。なお、保護司が全国に4万6千人ほどいるのに対し、保護観察官は全国に1千人ほどだとされています。

更生保護施設

わたしたち保護司は基本的に、親族や雇用主といった帰住先や引受人(帰る場所や引き受けてくれる人)がいる人たちの保護観察を担当します。一方で、矯正施設の中には、帰る場所がなかったり引き受けてくれる人がいなかったりする人が少なくありません。更生保護施設はそういった人たちの受け皿となり、帰住先がない人を受け入れ、自立に向けて必要な処遇(支援)を行っています。わたしたちの活動する磯子区内には「横浜力行舎」という更生保護施設があり、特に高齢や障がいを抱える人たちを積極的に受け入れる指定更生保護施設として、司法と福祉の垣根を超えた支援に取り組んでいます。

更生保護女性会

更生保護女性会とは、犯罪や非行のない明るい社会の実現を目指し活動するボランティア団体です。犯罪や非行を防ぐための啓発活動をおこない、また、矯正施設や更生保護施設に伺うなどして罪を犯した人や非行少年と関わりながら、その更生を支援する活動を行っています。全国で、約13万人の方が活動されています。

BBS会

BBS会(Big Brothers and Sisters Movement)とは、非行少年らと「兄」や「姉」のような立場で関り、少年らの健全な成長を支援するとともに、犯罪や非行のない社会の実現を目指し活動する青年ボランティア団体です。非行少年らの相談相手として関わる「ともだち活動」のほか、少年院や家庭裁判所でのグループワークや、地域の小学校での学習ボランティアといった活動を行っています。全国で、約4千人の会員が活動しています。

協力雇用主

罪を犯した人たちの事情を理解し、自立や社会復帰に協力することを目的として、罪を犯した人たちを雇用または雇用しようとする事業者のことを、協力雇用主といいます。全国で約2万5千社が協力雇用主として登録しており、うち約4%の会社が現に雇用しているとされています。